阿部順子先生にインタビュー

本日は阿部教育研究所代表阿部順子先生にお話を伺います

阿部順子写真

まず、阿部教育研究所について教えてください。

名前のとおり、お子さまの教育研究に基づいた様々なサービスを行っております。受験指導、補習指導等学習指導が基幹ではありますが、私共ならではのサービスもございます。その1つに、学習とメンタル双方を考慮したカウンセリングがあります。主にお子さまの受験・進学に関してや、塾や学校でおつまずきになった方、学習状況に迷いが生じた方、状況を改善されたい皆様にお越しいただいております。
他にも時代のニーズに合わせた様々なサービスを取り揃えておりますが、最近人気なのが、『学習診断』サービスです。カウンセリングと授業がセットになったサービスで、お子さまを拝見し、中立的な立場で助言させていただいております。文京区という場所柄でしょうか、大手塾が集まっております。中学受験をされるご家庭をはじめ、わが子の学習の状態を正確にお知りになりたい等、多くの方にご利用いただいております。

中学受験の相談で塾を訪ねると良い点ばかりを話されたり勧誘されたりします。中立な立場で相談ができるのはありがたいですね。

はい。お子さま本位のアドバイスが喜ばれております。1人ひとりベストな進路や対策は異なりますので、ご家庭の方針とお子さまの特性を考慮した上でアドバイスをさせていただいています。

学習指導について教えて下さい。

『120%の指導でありたい』そのような強い決意のもと全教師が一丸となって指導を進めております。また、お子さまの気持ちの安定および向上に関しては細心の注意を払っております。
なぜ勉強をするのか。勉強したことが本当に将来役に立つのかなど、多岐に渡って子どもなりの疑問がわくものです。その時に指導者がどのように応えるかで学習に対する気持ちが変わっていきます。
『字を丁寧に書くように』『計算ミスをしないように』と抽象論ばかりを注意していたのでは解決に至りません。気持ちが変化し『良い点をとりたい!』と思う気持ちが強まれば問題点は自ずと解決していきます。
また、『自信が付く機会をたくさん仕掛けること』で、お子さまに自信がつきさらに学習に対する意欲も出てきます。お子さまの『気持ちの変化』は学習成果にも大きく影響するのです。そのためにも指導者自身がお子さまに向き合う真剣な気持ちと経験による切り札をどれだけ持ち合わせているのかにかかっていると考えております。また、学習指導以外にも親向けの勉強会、講演会、イベントなどを行っております。

そうですか。勉強は塾、メンタルは精神科ですが双方を相談できる塾は珍しいですね。

はい。そのための前提条件として、お子さまの状態、保護者様のお考えやお気持ちを理解していなければなりません。入会時はもちろんのこと、その後も保護者さまと連絡を密に取り合い、お子さまの対応に活かしております。
そして、当たり前のことですが、授業時間は全力で指導を行っています。お子さまはよく見ています。感じています。「どれだけ自分のために一生懸命に指導してくれるか」を感じ、その指導者の気持ちに応えようとします。私たちもそうですが、自分を懸命に見てくれる人に対して強く心を寄せますよね。
その気持ちを心に刻み、教師一同日々努めております。

阿部先生はカウンセラーでもあるのですよね!勉強に加え気持ちの持ち方をフォローしていただけるのは親として心強いですね。

心が傷ついたお子さまは、学習支援に加え心理学の手法を用いたアプローチに基づいてお子さまのご様子を的確に捉える必要がありますので慎重に対応させていただいております。
個性は1人ひとり違いますし、正解はありません。保護者様のお考えもあるかと思います。
それらを総合的に考慮し判断に至ります。大切なことは『そのお子さまにとって何をして差し上げるのがベストであるか』という大局的な視点です。常にその視点を持って接し、気持ちの回復を図りつつ、先の進路を見据えて無理のない学習内容のご提案を差し上げています。
落ち着いて楽しく学習を進めることでスムーズな復帰が可能になります。保護者さまの温かなご理解のもと、新たな進路に向けてスタートを切ることができれば晴れて終了になります。
精神科ではゆっくり回復させることを重視しますが、学業から離れてしまいますと取り戻すのが大変になりますし、保護者さまが最も危惧される点だと思います。こちらでは不登校に対する支援を多数経験しておりますので適切に導いていけると確信しております。
その他、ご家庭内の教育方針の違いによる家族間の不和などに関しても『家庭内の雰囲気が良くなった』と喜ばれております。

なるほど、保護者さまも同時にケアすることがお子さまへ良い影響を与えるのですね!

おっしゃる通りです。保護者様の対応が変われば効果は3倍です(笑)
最近ではお子さまへの対応に悩んでいらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。
お子さまといくら話をしてもこちら(保護者様)の思いが伝わらないということがよくあります。保護者様がお子さまの個性を十分把握できていない場合や親子で考えていらっしゃることのベクトルがかみ合わないとそのような事象になります。そのあたりを的確に捉えて解決や和解につなげるお手伝いもしております。

親子だから分かりにくいこともありますよね。

そうなのです。保護者様は素人ですし、わが子しか知りませんから。

教師は阿部先生を含めて4人だとうかがっていますが。

はい、私が心から敬意を払う現在3名の教師とともに指導に当たっています。教師はそれぞれ得意分野がございます。お子様に合わせた教師を1人または複数選び、体験後に指導が始まります。教師1人ひとりの能力を遺憾なく発揮することで、ご満足いただいております。

通塾に関してですが、他塾とは異なり柔軟に対応なさっていますよね。

定期的にお通いいただく方が学習効果が高まり、目標達成に近づきやすくなりますが、全ての方がそのような環境とは限りません。遠方にお住まいの方、習い事で忙しい方、予算を抑えたい方、ご事情はそれぞれです。しかし保護者様の『阿部教育研究所にお願いすれば間違いない』、お子さまの『阿部先生のところで勉強したい』という気持ちは何よりも有り難いことで、そのお気持ちを大切にしたいと考えております。
そこで、どのような形でも無理なくお通いいただけますよう長期休暇のみの指導や定期試験、大手塾のクラス分け試験、受験前の仕上げなど目的に合わせた集中指導もいたしております。
たとえば、大手塾では教科ごとに教師のスキルが異なりますので、必ずしもお子さまと合う教師に巡りあえるとは限りません。教師と合わない場合、お子さまはその教科のみならず塾に対しても苦手意識を抱いたりストレスを感じたりしてしまいます。そのような時は学習効果が上がりにくいので、私どもでその対象教科のみをお引き受けする形でお子さまをフォローするケースもございます。その他、大手塾の補習という形でいらっしゃるお子さまもいます。
また、ご家庭事情により通うことができない方もいらっしゃいます。そのような場合は教師を派遣して、保護者様、お子さまのお気持ちにお応えしております。

家庭にも先生がいらしていただくことが可能なのですね。

私共でできるフォローは最大限させていただいております。

そういえば阿部先生のところには著名な方のご子息ご子女もいらっしゃっていますよね。

多くの塾がある中で私共を信頼して選んでいただけることに大変ありがたいことだと思っております。守秘義務を持ってお子さまのフォローをさせていただいております。

フォローといえば、保護者様へのフォローにも定評がありますよね。

保護者様にとってお子さまの勉強や私生活に対して心置きなく話せる場所があまりないと思います。
情報化社会である現代では、色々な意味で子育てがとても難しいですよね。
日々自分なりに頑張っているのに、なぜかうまくいかずに悩んでしまうことがおありだと思います。
悲しいことに、その保護者様のお辛いお気持ちがお子さまの心理を大きく左右してしまうのが子育てです。
そんなときこそカウンセリングで、保護者様のお気持ちを受け入れ、寄り添い、最善方法をご一緒に探ります。結果、お気持ちが整理され、「また、やってみよう!」「あっそうか、なんとかなりそう。では、こう工夫してみようかな」・・・という明日の子育ての希望へとつなげるお手伝いをさせていただいております。
このようにカウンセリングを通して、保護者様とご一緒に、お子さまに関して迷われることを整理したり、お子さまに対しての理解を深めますことは、大変貴重な作業だと考えます。よって、私どもはお子さまの指導と同じくらい保護者様のお気持ちに寄り添うことに努めております。

ちなみに保護者様からはどのような内容のご相談が多いですか?

学習面はもちろんのこと学習面以外では「成長に伴う眠い、だるい、疲れやすい、トイレが近くなってしまった、テストになるとお腹が痛くなってしまう、落ち着かない」など日常に影響を及ぼすデリケートなご事情や、「親子間や学校でのトラブル、塾に行くのが辛そう、勉強をしない、自信をつけさせたい、親の希望を上手に伝えてほしい」など多岐にわたります。
詳しくはカウンセリングの欄に載せておりますのでご覧ください。

ここからは深くおききします。まず、学習効果を上げる秘訣を教えてください。

お子さま1人ひとり能力や特性は異なります。その子に合った内容や量(努力)を提供することが重要です。
日々お子さまのお気持ちや状態に合わせて課題や宿題を調整しています。やりきれない量の宿題を出され続けたら意欲的な取り組みを保つのは難しいと思います。
また、お子さま、保護者さまのお気持ちに寄り添うことです。お子さま、保護者様が安心して自分をさらけ出せて受け止めてもらう居場所があること。それが心の余裕につながり最高の学習効果を発揮します。
目先の点数を上げることに重点を置き過ぎますと先々で良い結果は得られません。
長い目、広い視野を持ちながら、お子さまを和ませ1人ひとりに合わせた工夫を取り入れて前向きに導くのです。

具体的な取り組みについてお聞きかせ願えますか?

宿題が手に付かないお子さまに対しては、やり終わった時点で写メを送ってもらったり、ミスをなくし自信をつけるために宿題のレベルを調整し達成したら次回の指導にいらした時にプチお祝いしたり。また、ポイントカードを作りやってきた問題分だけポイントをつけポイントが溜まるとご褒美をゲットしてもらうお子さんもいらっしゃいます。

写真はポイントカードを作成していたお子さまのご様子です↓

初め(小2)はおふざけでも徐々に真剣さが増します。右は小4時点のものです。

そして賞品ゲットです♪

こんなに溜まりました♪

それは嬉しいですね!

初めはやりたいという意欲が乏しいお子さまでも、このような工夫次第で張り合いを持って勉強ができるようになります。いつの間にかご褒美なしでもできるようになっていきます。そうなれば目を吊り上げていらっしゃった保護者様もにっこり笑顔で温かく見守ることができるようになります。
そのように1人ひとりのお子さまに合わせた取り組みを保護者様と一丸となって考え実行しています。

何だか面白そうですね

とても遣り甲斐を感じています。ご相談にいらっしゃる保護者様は当初、暗く落ち込んだ顔つきでいらっしゃることが多いのですが、「こんなサプライズをしてほしい。あんなことしたら食いつきそうだ!」と話していくうちに、わたくしと保護者さまとでゲラゲラと笑いながら工夫点を練ることもしょっちゅうです。よく塾の面談というとかしこまってしまう方が多いようですがこちらでは全く違います(笑)お父さま、お母さまのお気持ちが整理され、新たな戦略や取り組みに希望を持って、心軽やかに帰途についていただけますよう努めております。

つまり、お子さまの気持ちが学習効果をあげる重要な鍵なのですね。

はい。方法論、つまり、数式だけ教えたのでは問題集の解説書を読むのと同じで一時しのぎになり、何の解決にも至りません。長い目で学力の底上げには不十分です。
わたくしは将来の幸せに結びつく学習をしてほしいのです。そのためには『学習』と『お子さまの気持ち』を結び付けて考えなければなりません。
人間力を身につけ学習したことが将来の糧となり、限りある人生をキラキラと前向きに過ごしていただきたく長い目で見たお子さまへの対応の大切さを痛感しております。

お子さまが信頼する第三者の役割は重要ですね

お子さまに関わる責任の重さを常に意識しております。

阿部先生は授業内容の定着に力を入れていると聞きますが・・

わたくしの指導に関しまして『何をどのように習ってきたのか忘れた、後日わからなくなってしまった』に備えて授業の様子がわかるノートを作っています。

低学年算数 ゲーム感覚でやる気を引き出します。難しい問題にも挑戦していただき自信をつけます。

高学年算数 わからない問題をポイント共にノートに記しています。

低学年国語文章題 1文ずつ読み合い、語彙の不足を補いながら進め 重要な部分にチェックを入れながら読む癖をつけます 慣れてくるとチェックした箇所が問題である確率が上がり楽しく解けるようになります

とても助かりますね!

ノートをご覧いただければお子さまの指導内容だけでなく、進め方やポイント、理解度が把握できます。
2時間で10ページ以上進むお子さまもいらっしゃいます。
数冊溜まると『たくさん勉強した』とお子さまの自信につながります。溜まるのが楽しみになるお子さまや入試当日にお守り代わりにノートを持っていきテスト直前まで読んでくださっていたお子さまもいらっしゃいました。保護者さまからは、「授業の様子がわかる』「解法やポイントが書かれているのでとても参考になる」と喜んでいただいています。

お子さまにとっても保護者様にとっても貴重な宝物となりますね!

ありがとうございます。素敵な思い出となれば幸いです。
私に限らず、教師はそれぞれのやり方で工夫して授業を進めております。
例えば、若手の吉田は自分が受験生時代の答案やノートをお子さまに見せながら算数の解法や国語の記述答案作成方法を伝えています。視覚はわかりやすいのでお子さまは理解しやすくなりますよね。

確かに。先生方の細やかなお心配り・・・・本当に素晴らしいですね!
よく『親身に指導します』とありますが、具体的で分かり易いです。

教師一同、授業は楽しくなるよう努めています。進め方、声の掛け方、会話の1つ1つで授業の雰囲気は変わります。指導者のわくわくキラキラした感情はお子さまに伝わります。お子さまたちは疲れた様子で塾にいらっしゃっても、教師がユーモアを交えて展開する授業に触れると、帰る頃には元気になっていますよ。よく『子どもが下校後に疲れて阿部先生のところ行っても、なぜかいつも機嫌良く戻ってくる』とおっしゃって頂けます。それが全ての結果であり、私どもの最高の喜びでもあります。
大人や先生が怖くて、怒られないために勉強しているお子さまは意外に多くいらっしゃいます。しかし、それでは『顔色を伺う』という余計なエネルギーを使ってしまいます。ストレスを抱えたお子さまと『こう勉強したら楽しいだろうな。合格したらいいな。できたことを先生に早く伝えたいな』というお子さまでは、大きな差につながります。これは長年の指導経験で気が付き、今では確信を持っております。
『この先生と勉強していると苦手な勉強も楽しいし簡単にできそうに思える。辛かった勉強が楽しくなる。勉強って楽しかったんだ!』そう思ってもらえたら成功です。その思いが現実となって成績に結び付くのです。
その他細かい面では、効果のある学習方法を身に着けていただいたり、保護者様や周囲に対して感謝の念を抱けるよう導いたり、勉強の意義を伝えたりと人間性も成長できることを願っています。

次にどのようにして受験合格へと導くのですか?

生徒さまに合ったカリキュラムで行うのはどこの個別塾でも行っていることだと思います。
阿部教育研究所ではお預かりしている生徒は少数ですので、お1人により深く、多くの時間を掛けております。
最初の面談は私阿部が行い、お子さまに関する様々な情報をいただきます。そして、いただいた情報と体験授業を担当した教師を中心にカンファレンスを行い、私どもに与えられた時間を考慮してカリキュラムを構築し、優先順位をつけて授業を進めております。
情報収集過程には過去問や志望校が掲げている情報を用いますが、必要があれば直接学校に足を運び、できる限りの情報を引き出し、傾向を分析します。たとえば、単に過去問を解いていただいて解説を行うのではなく、出題傾向が高い問題か否かを測り優先順位をつけて取り組みます。長く携わったからこそわかる経験を駆使して万全な対策に活かします。

そうですか。だから良い結果を出せるのですね!
始めにおうかがいした『学習診断』という取り組みは初めて耳にしました。
知能テストや学力テストとは違うのですか?

IQでは知覚推理・言語・暗記・処理速度を測ることができます。それらの結果で子どもの学力を判断される保護者様がいらっしゃいますが、残念ながらIQと学力は比例しません。学力は環境とご本人の資質や気持ち、主に集中力・忍耐力・注意力・知的関心の有無・性格・好き嫌い・やる気によって決まると考え、それらを総合的な観点から捉え、学習を通して診断する『学習診断』を取り入れております。
単に問題の出来不出来(学力)を見るのではなく、解く様子や姿勢など総合的に判断し、中学校受験向きかそうでないかの判断材料や、志望校の目安、大手塾選び、ご家庭でのお子さまに合った学習内容のご提案、発達障害のお子さまに合った学習方法などに生かしていただいております。

私が担当しますものはこちら(下図参照)
下記結果とともにお子さまのご様子と今後に向けてのアドバイスを明記し報告書として差し上げております。

なるほど!お子さまの教育の方向性に迷ったときなど、大変参考になりますね!

はい。多くの保護者様に大変喜ばれています。保護者様としてのお子さまの教育支援のご参考にしていただけている様子です。この学習診断で発達障害がわかることもあります。

発達障害ですか・・最近身近になっている言葉ですね。

発達障害はとても身近で、極論を言えば人は何かしらの発達障害を持っているか、経験してきた時期がある、と考えられています。発達障害についての書物をご覧下さればわかるかと思いますが、発達障害にも種類がありますし、どのように表現されるかはその方によって異なります。一般的に「グレー」と呼ばれるお子さまがたくさんいらっしゃいます。実はわが息子も「グレー」でいろいろな経験をさせていただきました。お子さまの特性を正確につかんで対策を立てることはとても大切です。そのようなご相談も多く寄せらせています。

グレーのお子さんはわかりにくく周囲の理解を得られないので辛い思いをされがちだとうかがいます。

お子さまの特性を保護者様が受けとめて理解することで、幸せになるお子さまが1人でも増えたら嬉しいです。

その他にどのような『学習診断』があるのですか?

補習レベル・中学受験中堅レベル・中学受験御三家難関中レベル・理科社会適正診断があります。その他、中学高校生向きに定期テスト内申対策や高校受験戦略相談なども行っております。それらに関する詳細は『パッケージサービス』のページをご覧ください。

いろいろなサービスがあるのですね。
次に授業料の価値についてお聞きしてもよろしいでしょうか。
授業料はどのように算出しているのですか?

教育業界の指導料金は主に経験・実績・サービスで決まります。経験が長ければ長いほど重視される問題やよく出題される問題傾向を把握しています。また、植木算を車両と連結部分に例えるなど概念づける案を豊富に持っています。いろいろなお子さまと接してきていますので柔軟な対応ができますし、現在の進度から入試までをシュミレーションして必要な勉強量を割り出すことができ、重要度の高い問題から優先して学習させる術を持っています。お子さまがよく持つ疑問に対しても説得力を持って伝えられる切り札をたくさん持ち合わせています。
また、こちらでは落ち着いて学習できる環境(隣の生徒さんが気にならずに学習できる広さと環境)を整えております。そして、保護者様との連携を取る時間や志望校の訪問、調査、情報収集、分析・戦略を練るための教師間でのカンファレンス等、授業以外においても多くの時間を費やしております。一度作成したカリキュラムはお子さまの進度等状況に応じて何度も練り直し、1人ひとりに合わせた教え方や工夫する点を探し出します。経験・実績に加え時間そしてサービスの深さそれらを総合的に鑑みて算出いたしました。

では、次に阿部先生個人についてお聞きします。

阿部先生はどのようなきっかけで教育業界に入りましたか?
わたくしは『子ども・教えること・算数』が大好きです。大学時代に知り合いから当時2年生のお嬢さんの指導を頼まれたことがきっかけで家庭教師を始めました。指導の魅力に取りつかれ、旧住友銀行に就職をしましたが、内2年間は家庭教師を掛け持ちながら生活を送り今日に至るまで教育一本で歩んできています。退職後ジュニアメイト学習教室を設立し、2016年阿部教育研究所を主宰するようになりました。

なぜ、ジュニアメイト学習教室から阿部教育研究所を設立するように至ったのですか?

ジュニアメイト学習教室をオープンした頃はわたくしが全指導をしておりましたが、生徒さんが増えるにつれて講師の手配や経理に追われるようになりました。場所も狭くなり引っ越しをするとさらに生徒さんが増え、その間結婚し4人の子どもを産み・・・気が付いたら私の仕事は本来の目的である指導から離れ、経営業務が主体になってしまっていました。自分の考えや経験を託そうと思い履歴書と面接のみで講師を採用し講師勉強会などにも力を入れましたが、私の考える上質な指導を提供する場合、お子さまに関する深い理解や状況を把握し柔軟な対応ができるスキルが必要であり、学習とメンタル双方をサポートできる力量のある教師でなければならないことを痛感しました。
そのような経験を踏まえて熟慮したとき、「小さくても理想とする真の教育を追求したい」と思うようになり、選び抜いた少数精鋭の教師で阿部教育研究所を設立し現在にいたります。

確かに塾は人材(教師)が全てですよね!

はい。人材が全てです。
環境やテキストの良し悪しも大切ですが、できるようになりさえすればよいのであれば分かり易い解説が載っている問題集があれば十分です。
何度も申しておりますが、勉強と同時に心の在り方に注意を払うことが大切なのです。前向きで問題がなくご家族からも上手にサポートを受けられている状態であれば学力のみの指導でも十分伸びることが期待できますが、メンタル面でつまずいていらっしゃるお子さまに関しては学習に加えた精神面の支援が必要です。どのお子さまも学習面ばかりに目を向けていると失うものが大きく、先々で困る可能性が出てきますので。

ちなみに阿部先生ご自身は特にどのようなことに留意して指導をしていますか?

留意していることは複数ありますが、一番は何といっても『自己の精神管理』です。自分を満たせない人が他者を大切にし満たして差し上げることはできません。体調に異変を感じる日は睡眠を十分に確保して、マッサージを受けたりリラックスしたりして万全な心持ちで生徒さんを迎えております。
明るい気持ちで学習以外にも『目に見えない大切なもの』をたくさん与えてあげたいと思っています。また、お子さまのつぶやきや、意見を尊重することも大切にしています。
お子さまに影響を及ぼす立場であることを強く自覚し、投げかける表情、言葉1つ1つを惰性で対応することのないよう注意を払っております。言葉以上にお子さまへの無意識な気持ちが伝わるものです。
恐ろしいことに『大したことないな。しょうがないな』という気持ちがあるとお子さまはそのように成長します。
逆に『この子は大丈夫!未来は明るいわ』という気持ちがあるとお子さまはそのように成長されます。
お子さまは1人ひとり違うので正解がありません。安易に過去の類似例にあてはめず、その子に合った正解を探し続けることがわたくしの使命だと心に刻んでおります。

例えばどのようなことがありますか?

保護者の立場だからできないこと、第三者の立場だからこそできることがございます。
保護者様がお子さまに対して、穏やかに話しても伝わらない内容をさらに強引な表現で伝えようとすると親子関係にひびが入る可能性があります。そのようなとき、お子さまとの信頼関係のもと、わたくしから伝えます。間接的に働きかけることでスムーズに伝わることが多々あります。簡単に言えば、勉強から生活面に至るまでの親子関係を取り持つということでしょうか。
また、親子間で不満を抱えていたままでは勉強に集中できませんから良い成果は出せません。。
例えば、苦労を親自身が話すと恩着せがましくなりますが、第三者が話すことで素直に感謝できるものです。家庭環境が良く循環すれば、お子さまの気持ちは安定します。
中学受験を『大変だったけど良い思い出だった』と経験胸を張って言える経験に昇華してさしあげたいと思っています。休憩時間のちょっとした会話で学習に対して前向きな気持ちが持てたり、将来への展望が持てたりします。『お子さまそして保護者さまが安心感を持って落ち着いて前向きに受験に迎えますように」と願い日々努めております。

阿部先生はお子様がいらっしゃいますが、子育てとの両立についてお聞かせください。

わたくし自身の気持ちが子育てや仕事に影響しますので「忙し過ぎないようにする ・体調を万全にする ・気分転換をする」ことに注意を図り、常に良い精神状態を保てるよう努めています。
私は4人の子どもがおります。手をかける部分とそうでない部分を区別してやりくりしています。手を掛ける部分は子どもとの会話です。特に困ったことや聞いてほしいことがあるときは十分時間を取ります。料理や掃除、洗濯は丁寧さよりも時間を掛けないことに重きを置いています。ご飯は時短料理ばかりですが、知恵を絞って何とかやりくりしています(笑)
貴重な時間を捻出するために、自分にとって価値が低いことに時間を掛け過ぎないよう心がけています。

子育てに対して大切にされていることは何ですか?

さまざまな体験をさせることや子どもの意思を尊重するなど多岐に渡りますが、特に気を付けていることは『親の気持ちが安定していること』と『思いやりの気持ちを育むこと』それと食育です。食べ物は子どもの身体を作っていく要素となります。
ので、可能な限り外食や添加物を避け手作りの物を食べさせるようにしています。

子育てで悩むことなんてありますか(笑)

ありますよー!!たくさん。独身時代から家庭教師としてたくさんの親子の間に入り相談に乗ってきたので、子育てには自信を持って挑んだのですが・・・第三者だからスムーズにできることでも親だとそうはいきません。しかも24時間です。
よく『子育ては親次第』という言葉を聞きますが、親次第な部分もありますが、生まれ持った特性があり、親にできないことがたくさんあると思います。また、悩むからこそ親も成長できると思います。

そのようなときはどうしますか?

こちらが泣いてもわめいても変わらないこと=子どもの成長を待たなければならないことは割り切って気持ちを切り替えます。けれども、対処次第で大きく変わることに関しては、どのように働きかけたらよいか最善策を練ります。

ガツンと怒るときもあるのですか?

もちろんあります。気分が良くても子どもの帰る時間が過ぎていれば、当然頑張って鬼母にならざるを得ませんね(笑)。感情的になることだってあります。ただ、短く切り上げて後日子どもの機嫌のいい時を見計らって改めて話を切り出し、おやつを食べながら和やかな雰囲気で一緒に対策を考えるようにしています。

なるほど!
叱っているつもりでも、感情をぶつけているだけではお子さまは受け入れませんよね。

はい。叱ることが親のストレスのはけ口になってはいけません。ストレスをぶつけられて育ったお子様は自分の子供にストレスをぶつけるようになります。子供は親を基準に育ちます。どんな場合でも、このことを忘れてはいけません。

そうですか。勉強になります。
ちなみに・・・お子さんの勉強にはお力をいれていらっしゃるのですか?

個性や気持ち、能力を見極めて我が子に合った努力をさせています。今のところ、割とのんびりやっている方だと思います。

意外ですね!学歴についてはどのようにお考えなのですか?

個人的に『学歴はあった方が絶対に良い』と思いますし『勉強はできた方が絶対にいい』です。
けれども、子どもを歪めてまで点数を上げたいとは思っていません。子どもの豊かで幸せな将来に結び付かなくては意味がありませんから。

確かに。わが子に合った努力をさせるのがベストですね。

私が子どもの頃と時代が変わっています。これからもAIによって世の中はこれまでにないスピードで変化していくでしょう。
勉強も大切ですが、世の中の変化を捉えること。変化を予測すること。そして時代の変化に応じて自分のできることやしたいことを模索することもこれからを生きる子どもたちにとって大切な作業だと思います。
その他食育や金銭教育など成人するまでに学習させるべきことはたくさんあると思います。

確かにそうですね!親はついつい成績ばかりに目がいきがちですが大切なことはたくさんありますよね。親も勉強が必要ですね(笑)
話が変わりますが阿部先生の特技、好きなこと、趣味などは?

子どもの扱いと、中学受験の算数を誰よりも分かり易く楽しく教えることです(笑)
「算数はクイズ!種明かしするね〜♪」「国語は宝探し。宝はどこにあるかな?」とワクワク進めています。
言葉で説明したのでは分かりにくい場合は絵にかいて『見える化』すれば、お子さまは『なるほど!』と概念がラクに頭に入ります。また、単位の簡単な覚え方や、公式を丸暗記するのではなく、概念を理解することで解けるようになるだけではなく、少しひねった問題でも柔軟に対応できるようになるのです。
それと、教えっぱなしではできるようになりません。類題を宿題に出すなどして『わかる→確実にできる』ようにしていきます。
何だか指導の話になってしまいましたね(笑)
日ごろ書店に立ち寄り、『算数技!』のような本に目を通し自己の教え方を再確認し、もっと簡単に教える方法がないか探るのが好きです。
また、読書も大好きです。小説は残念ながら読む時間がありませんが、心理学の本など様々なジャンルに触れるようにしています。
以外では料理(今のところ、時短でできるものばかりですが 笑)とお菓子作り、車の運転が大好きです。
過去にピアノ(12年間)書道(10年間 あまり向上しませんでしたが)水泳(8年間)体操・スケート・アトリエなど広く浅くの習い事経験があるのでお子さまとの会話に生かしています。

ご自身も中学受験をされていますが、いろいろと習い事もされていたのですね!

母がわりと教育熱心だったので、いろいろなことをやらされましたね(笑)

最後に、今後の展望についておきかせください。

教室の数を増やしたり、規模を大きくしたりすることは考えておりません。現在の上質なサービスを維持するためだけに集中していく所存です。日々の指導に加え、これからもたくさんのお子さま保護者様に出会い笑顔に導びくことが使命であると感じております。

本日はお忙しい中、貴重なお時間を頂戴しまして誠にありがとうございました。
阿部先生の更なるご活躍をお祈りいたしております。
(2018年3月5日 write by Yoko Esaki